「クリニック」感染症対策だけじゃない!“空気設計”がクリニックの価値を上げる
感染症対策だけじゃない!“空気設計”がクリニックの価値を上げる
みなさんこんにちは! 新居浜・松山・今治・西条・四国中央などの愛媛県内での実績多数!クリニック設計・施工専門店のクリニック建築ラボです。
クリニックにおける「空気環境」は、近年ますます注目されている設計テーマです。感染症対策としての換気や空気清浄だけでなく、患者の快適性、スタッフの働きやすさ、そしてクリニックのブランドイメージにも影響を与える重要な要素です。
本コラムでは、“空気設計”の基本から、経営視点での活用方法までを詳しく解説します。
1. そもそも“空気設計”とは?
空気設計とは、クリニック内の空気の流れ・温度・湿度・におい・清浄度などを総合的に計画し、快適かつ衛生的な環境をつくるための設計手法です。
● 一般的な対策との違い:
- 単なる換気扇の設置や空調設備ではなく、「どこから空気が入り、どう流れて、どこから出ていくか」までを意図的にデザインします。
- 感染症対策と同時に、患者の体感温度やにおいへの不快感を軽減できます。
2. 空気設計がクリニックにもたらす価値
◎ 感染症対策の強化
- ウイルス・細菌の拡散を抑える空気の流れを設計。
- 待合室や診察室においてエリアごとの気圧差管理(陰圧・陽圧)を実現。
◎ 快適性の向上
- 過ごしやすい室温・湿度を保ち、季節問わず快適な環境を維持。
- 空調機器による温度ムラや直風の不快感を防ぐ設計が可能。
◎ におい対策
- トイレや処置室からのにおいの拡散を抑えるゾーニングと換気設計。
- 空気清浄機や脱臭フィルターの効果的配置で「クリーンな印象」を強化。
◎ ブランド価値の向上
- 「空気がきれいなクリニック」は、無意識に安心感・信頼感を与えます。
- 他院との差別化要素となり、特に美容医療や小児科などで高評価に。
3. 空気設計の基本要素と導入ポイント
3.1. 換気計画
- 二方向換気の導入で常に新鮮な空気を供給。
- 窓がない場所では、強制換気設備を設置し、空気の滞留を防ぐ。
- CO2センサーと連動した換気システムで自動制御も可能。
3.2. 空調システムの選定
- エリアごとに温度設定が可能な個別空調方式を採用。
- 広い待合室には天井カセット型、多目的スペースには壁掛け型など、用途に合わせた機器選びが重要。
3.3. 空気清浄・除菌機器
- 高性能HEPAフィルター付き空気清浄機を要所に設置。
- 紫外線殺菌装置、プラズマクラスター、オゾン発生装置などを導入するクリニックも増加中。
3.4. 建築段階での工夫
- 天井裏や壁内の空気ダクト配置を設計段階でしっかり検討。
- スタッフ動線・患者動線を分けて、空気の交差を最小限に。
4. 空気の見える化が信頼につながる
空気は目に見えませんが、”見せる”ことによって、患者の安心感を高めることができます。
- 空気清浄機・換気設備の設置を明示し、視覚的に伝える。
- CO2濃度を可視化するディスプレイを待合室に設置。
- ウェブサイトやSNSで「空気へのこだわり」を紹介するのもブランディングに効果的です。
まとめ
空気設計は、感染症対策のためだけでなく、クリニックの快適性・衛生面・ブランド価値向上にまで寄与する、見えないけれど非常に重要な要素です。
設計段階から空気環境を意識することで、患者・スタッフ双方にとって安心して過ごせるクリニックづくりが実現できます。
新居浜・松山・今治などで開業を検討されている方は、ぜひ“空気設計”という視点を取り入れてみてください。